2018年11月21日水曜日

ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』製作発表

アフタートーク付き観劇イベントを開催させていただくご縁で、ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』の製作発表へ参加してきました!


ホリプロ営業Yさんと私。
撮影 やなパパ

せっかくなので「製作発表という場」についてレポートしたいと思います(^○^)

よろしければ こちらの記事と一緒にご覧ください。

舞台は開幕するまで形がないから、予約イコール先行投資。今回のように再演だったら前の素材があるけど、初演だと特にそう。一万円以上のチケット代を払うかどうかを判断するために、製作発表は「品定め」の大切なチャンスになる。


まずは司会者の女性が出てきてオープニング。

製作発表はもともとメディアのためのお披露目パフォーマンスと、お話タイムと、撮影会をする場ですが、最近では抽選応募をしたりしてオーディエンスを入れることも多くなってきました。


会場はシティホテルのバンケットが多く、今回はライブハウス。大迫力の大音量。かっこいい照明。気合いを感じる。2階席には一般のお客さんも詰めかけている。

関係者は受付で名刺を出して、入場パスと公演企画書、本日の流れと注意事項などが書かれた紙を受け取る。自由席だけど、たいてい最前列から数列分がメディア用になっていて、動画を撮る大きな三脚付きカメラが会場の後方にズラリと並んでいて、席に座った記者さんやフォトグラファーさんが持つのは一眼、デジタルカメラ、スマホとさまざま。事前に媒体名と来場人数、機材の有無などを申告してここに来ています。


今回は最初に、短めのプロモーションムービー上映がありました。それが終わるとホリプロ株式会社の堀社長によるご挨拶。アップルの新作発表とかより人間味あるんだけど、堀さん自身の熱がじわっと感じられて、なんか巻き込まれた気持ちにさせてもらえるお馴染みの時間。

歌のお披露目のあいだはカシャカシャ音が鳴るので写真NG、動画のみ。素晴らしかったです。


ちなみにラブネバーダイ は、ドーンでも朝コンサートをやった「アンドリューさん」ことアンドリュー・ロイド=ウェバーが作曲したミュージカル。オペラ座の怪人の続編で、賛否両論が世界中で巻き起こるぐらいドロッとしています。

アンドリューさんって、ミュージカルでは珍しいくらいに戦争とか自由平等と無関係の話が多くて、暗くて狭くて深〜い穴の中をいつものぞいてるイメージ。世界的有名人が主人公の『ジーザス・クライスト=スーパスター』や『エビータ』でさえも、客観的な物言いをするのは狂言周り役だけで、俯瞰するってことがほぼない。音楽は壮大、重厚、キャッチー。

だからラブネバーダイも、思いっきり「アンドリューさん印」の作品と言っていいんだと思います👍

そうそう、製作発表ではオケが入らないので、歌とピアノ伴奏だけで作品のイチオシ曲を楽しめるところも私は好き。今回は舞台袖にピアノ、舞台端にビリーさんこと山口琇也さんがいて、ピアノと出演者の両方に向かって指揮を。


お稽古を始めたばかりの段階で製作発表があると、役者さんからは

「色々追いついてない」
「でも目の前には記者とカメラマン」
「彼らの冷静なテンションと裏腹に、気分を上げて宣伝しなきゃいけない」
「がんばれ私」

みたいな葛藤が感じられ、それはそれで独特の面白さがあったりする。日本には「トライアル公演」がないから、たぶん観た人の客観的な反応を開幕前に確かめられる貴重な機会でもある。

オーディエンスを入れることで、ワクワク作りに大きなメディアだけでなく個人のSNSからの訴求力、BUZZの力を活用する。その代わり観客は一足早く作品の世界に触れることができる。


受付で配られる注意事項には、「歌のあいだはフラッシュなし」とか、「映像はx分以内でお願いします」とか、あと場合によっては「情報公開は製作発表後のxx:xxから」といった決まりごとが書かれている。それと全体の流れ、登壇者(役者さん達)と司会者のフルネーム、披露される曲の順番と曲名と、誰が歌うのかなど。

登壇者の並び順も「お話タイムの時はこう、フォトセッションの全員バージョンはこう、主役2人だけの時はこう、囲み取材の時はこう」と細かく図で示されていて、それを見てメディアはカメラを構え、フォーカスしたい役者さんの「イイ瞬間」を捉える。


それは共演者同士の交流が垣間見える、こんな時。☝️


同じ劇団出身の方が何人か出ていると、その関係性、先輩後輩の温度感について質問が出ることも。この日は共に宝塚の元トップ娘役、夢咲ねねさん(先輩)と咲妃みゆさん(後輩)がお互いにペコペコしすぎて笑いを取ってました。

お話タイムはだいたい一人ずつ挨拶をして、司会者からの質問があり、メディアから挙手での質問がいくつかあり、最後に主役からご挨拶、という感じ。


今回の印象は、百戦錬磨の職人たちが笑いを交えながら上手に場を回し、息子たちがその迫力に負けじと一生懸命しゃべる。そんな感じ。でもスターの皆さんにここまで四方八方から見つめられながら喋るってすごいよなぁ。。

というわけで、私が一番好きな写真はこれ☝️。
今回が舞台デビューという熊谷俊輝くん、まずは製作発表おつかれさまでした!


さて、次はフォトセッション。
ここでオーディエンスは退場します。
良いポイントを狙って前にズズズっと移動する人、椅子に乗ってみる人。そんなメディア席。


「では、上手(かみて)からいきまーす!」と声がかかり、視線を少しずつ動かしていく出演者の皆さん。たまに「こちら目線ください〜」「 今日イチの笑顔で!」「次はこちらにお願いしまーす!」色んなリクエストとともに、メディア側から手が上がる。


いい顔を崩さないって偉業だ。一人でも気の抜いた顔してたり、まばたきのタイミングを間違えると使えない写真になってしまう。


全員でのフォトショットが終わると、囲みに入る前に、みんなでヒラヒラ〜っと手を振る動画を撮影。たしかにこういうの、ワイドショーなんかでよく流れてます。


あとは少人数での撮影と、囲み取材。


これで製作発表は終わり。

私はお世話になっているライターさんや劇場関係者の方を見つけてご挨拶して、ここに呼んでくれたホリプロさんにお礼を伝えて退館。
皆さんはこの前後で、雑誌やウェブの個別インタビュー取材があったりするんだそう。

初めから終わりまで、一時間半くらいの出来事でした。


おつかれさまでした〜

さてランチ♪ となったのは私たちだけで、メディアの皆さんはおそらくここからが勝負?

記事をまとめて写真をセレクトして、一刻も早く出す!

ただ最近はSNSもあるし、トーク映像もウェブ掲載だと長さの制限なく全部流せるから、出すスピードや情報の取捨選択は、前ほどシビアじゃないかもしれなくて、

完全版はきっと公式サイトが出してくれる。

そうなると、これからの媒体って「はやく広く一人でも多くの人に知ってもらう」以上に価値を生み出す可能性があるし、そのうち報道・プロモーションにプラスした何かが出てくるかもしれないな。

私が今回わかったのは、ラブネバーダイは実績ある役者さんたちが「ドロドロだね」って言い合いながら作り上げている大人な舞台だということと、あと堀社長と市村さんが少しだけ転売のことに触れていて、「プレミアがつくと高いから、良い席は早めにお求めください」と言っていた、その温度感でした。

計画的ドロドロミュージカル。うん、観よう。

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アフタートーク付き観劇イベントのお知らせ☆

2019年2月4日(月)13:30の回 事前振込制 13,000円 
*S席チケット・アフターイベント・ちょっとしたお土産を含む

トークゲスト:小野田龍之介さん(ラウル・シャニュイ子爵役)
MC:岩村美佳さん(フォトグラファー、ライター)

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